天皇賞・秋2022 令和の名勝負

本日は、天皇賞・秋が東京競馬場で行われ現地で観戦してきました。

凄まじいレースでしたね。最後の最後まで汗握る展開に声を出さないようにしていたのですが、ゴール板前の全身全霊の叩き合いに・・・ぐっと胸の奥から込み上げてきて、涙がで的ながら声援をおくってしまいましたよ😀

レースを振り返りつつ、各有力馬の情報整理をしながら天皇賞・秋を見ていきたいと思います!!競馬好きな人にも初心者の方にも面白くわかりやく書き進めていきますので、どうぞ最後までお付き合いくださいませ。それでは!

レース振り返り前に東京コースと各馬の情報整理をしていきますね^^

天皇賞・秋は東京コース2000m

まずは東京競馬場のコースの特徴を簡単に。

ダービー・ジャパンカップ、そして今回の天皇賞・秋などのビックレースが行われ、その馬場はまさに王道と呼ばれるもの。

コースは左回り、芝の1周距離は2083.1m(Aコース)向こう正面半ばに上り坂があり、そのあと3コーナにかけて下り、最終4コーナを回ってからゴール版までの直線は525.9mで、直線入ってすぐ約160mの上り(高低差2.0m)があり、ゴールまでの残り約300mはほぼ平坦。坂を登った後に、ゴール前でもう一度末脚を伸ばすことが求められるタフなコース。(参考:JRA公式より)

 

まさに王道の山あり谷ありのコース。上記説明に加えて4コーナ手前に大槻があるのも特徴的だ。あの大槻は観戦者からすればとても見づらい物なのだが、何やら色々と曰く付きの木らしく切ろうとしても切れないのだとか・・・😆

天皇賞・秋 各有力馬の紹介

 

まず、1番人気に押し出されたの3歳馬の若駒イクイノックス。デビューから2連勝で今年のクラッシックに参戦し、皐月賞は天皇賞・秋に出走するジオグリフに1馬身差の2着。次いで、ダービでは、今年のフランスで行われた凱旋門賞に参戦したドウデュースにハナ差の2着。同世代と大熱戦を繰り広げている3歳世代の頂点の一角が、実績馬揃う古馬相手にどこまでやれるのかも今戦の見どころの一つ。

 

ちなみに、3歳で天皇賞・秋を制した馬は直近では去年のエフフォーリア(現役)、2002年シンボリクリスエスの歴史に残る名馬たちのみ。4歳で制覇する馬は数多くいることから、”1歳の差”特に3歳から4歳というのは、非常に大きく、3歳馬はまだ成長過程の途であることがわかる。(そもそも3歳有力馬が、天皇賞ではなく、その前週に行われる菊花賞等の方に向かうことが多いのもあるかも知れないが・・)

 

蛇足ながら、今年はG1で1番人気が1度も優勝できないというジンクスが生まれており、古馬の実績馬が揃う中でその底知れないポテンシャルを発揮することはできるのか。ここにも注目が注がれている。馬券師の中では、今年に限って1番人気は無条件で頭(1着)から外しなどという人もいるぐらいだ。

馬番は真ん中の7番。有利も不利もない実力が発揮しやすい番号。史上3頭目(グレード導入後)の3歳天皇賞・秋制覇に期待したい。

 

続いて、2番人気は、実績馬4歳古馬の『シャフリヤール」。去年のクラッシックを大いに盛り上げ、ダービでは世代トップ・現役馬最強との呼び声も高いエフフォーリアをゴール前叩き合いの末ハナ差で撃破。その後、国内ではジャパンカップ3着になり、直近前2走は海外で出走し、ドバイで行われたG1では1着になり、4歳になりさらに磨きをかけてきている。

前走は今年の6月でおよそ4ヶ月半ぶりの出走。夏を越えて秋に走る馬なら2、3ヶ月開くことは普通にあるが、海外出走後の一戦目は少し割り引いて見られるのが、馬券士の間では通説だ・・・・果たして、通常より少々長い4ヶ月のブランクor海外出走後初戦のジンクスを乗り越えることはできるのだろうか・・・

こちらも真ん中の5枠8番、不利も有利もない。実績通りなら・・・魅せて欲しい😆

 

3番人気は『ジャックドール』。令和のサイレンススズカとの呼び声もあった逃げ馬だが、前走札幌記念では鼻を切らず逃げる馬を後ろに見る競馬に徹し見事に1着となっている。その前走でクビ差の接戦を演じたのが天皇賞・秋に出走するパンサラッサ。国内G1は1度もとってないが、今年の春のドバイG1を優勝したたまにいる海外レース巧者の1頭。(他には香港G1・2勝しているグローリーヴェイズ(現役)など)ちなみパンサラッサは7番人気。逃げのスペシャリストが元逃げのジャクドールとの再戦も注目。

ジャックドールは5枠9番、狙いの逃げ馬を見れる位置には難なくつけるはずだ。パンサラッサは内枠の2枠3番、出足の良い逃げ馬には好位置である。

4番人気はダノンベルガー。イクイノックスと同世代の3歳馬且つ同じく皐月賞・ダービを経て菊花賞に行かず天皇賞・秋に直行。皐月・ダービー4着と掲示板は確保しただけでなく、2戦とも3着にクビ差という世代トップクラスの実力の持ち主であることは前2走で証明済。古馬にどれだけ迫れるかこちらも注目したい。

 

紹介は5番人気までと番外編までとする。

 

5番人気は、皐月賞馬ジオグリフ。イクイノックスに半馬身差をつけて勝った皐月賞でクラッシック1目を手に入レたが、前走ダービーでは7着と冴えない結果に終わった。距離の壁にぶち当たり、この馬もクラッシック3冠目を取りにいかず、天皇賞・秋直行組。皐月賞は速い馬が勝つという格言があり、東京2000m高速馬場決着であれば光明も見えるか。

番外編

7番人気、パンサラッサ。ジャックドールのところで少し話をしたので軽く紹介したい。

なぜこの馬をわざわざもう一度番外編を設けてまで紹介するのは、”逃げ”を宣言しているからである。

宣言するからには必ずハナを奪いにくる、そこに競る馬が来るかどうか。明らかな逃げ馬が1頭しかいないときは買い、という馬券師の間での定説がある。今回も当てはまる。しかし、G1クラスの中距離で逃げ切りをかまして勝つことは珍しいことではない。私は大阪杯(去年の)でその定説に従って馬券をゲットしたことがある。(詳しくは拙著記事の大阪杯を参照ください)

 

天皇賞・秋 出走

有力馬の紹介も終わったところで、次はレースを見ていく。

事前の展開予想では逃げ宣言のパンサラッサが逃げて、その後ろにジャックドール、離れて中団やや後ろにシャフリヤール・イクイノックス・ダノンベルガーと有力馬が続く形になっている。

では、実際に見ていこう。

 

スタート後、ハナを切ったのは宣言通りパンサラッサ。外目からノースブリッジが競り合ってくるも、スタートすぐの第2コーナー回り切る前には、パンサラッサが前を完全にハナを奪う。向正面に向かってパンサラッサの後ろに2頭置いてすぐに後ろにジャックドール、その後ろに6頭目にシャフリアール、すぐ後ろに7頭目にジオグリフが付け、少し離れて中団やや後ろに10頭目イクイノックスその後ろにダノンベルガーという展開になり向正面直線を進む。そして前半1000mを切る頃には、先頭を走っていたパンサラッサが10馬身以上後続を放し大逃げを打った、前半1000mを57、4秒で通過。このときの場内のどよめきは、そのタイムの速さによるものと、もう一つどよめきのわけがあった3、4コーナ中間で15馬身パンサラッサのグングンと後続を放していく。

 

後続も追走体制に入って4コーナー回って直線を向いてパンサラッサまでまだ10馬身。1番人気イクイノックスは中団の外、パンサラッサは直線入ってすぐの上り坂を駆け上がっていく、後続も上り坂でジャクドールが2番手にあがり、登りきってから中団外から唸りを上げて7番イクイノックス飛んでくる。パンサラッサも残り150m全身全霊の走りだが後続は6馬身ほどに迫ってきた。イクイノックスがジャクドールと馬体を合わせるかいなや、すぐさま抜き去り先頭まで4馬身で残り100m。ゴール手前30mでイクイノックスがパンサラッサを交わし、そのまま先頭でゴール。皇族のダノンベルガー、ジャッドールも同じように飛んでくる中、パンサラッサ残りの脚で踏ん張りハナ差の2着。3着に最終コーナー中団から上がってきたダノンベルガー、先団で前を走ったいたジャクドールが4着に残った。5着は道中中団を走っていたシャフリヤールがなんとか脚を伸ばして入線を果たした。

天皇賞・秋 結果総評

令和の名勝負と言っても過言ではないレースであった。

 

まずは、なんとか掲示板を確保した5着の古馬有力馬筆頭のシャフリヤール。騎手は来日したばかりのC,デムーロの久しぶりの東京騎乗。あまり見どころもなく上りも33、6とメンバ中では悪い方ではないが、その後ろから0、9秒速い足が飛んできているのを見ると、32秒と言わずとも33秒代前半は欲しかった。海外帰りの初戦をたたき台にして次走より期待したいところである。

 

終始前めの競馬でそのままゴールした感じの4着ジャックドール。勝ち負け争いをしたのはこの馬まで、上り33、5の脚は先行馬としては立派の数字。3着馬の脚が強かった。次走以降も期待がモテる走り。

3着ダノンベルガーは、中団より後ろで道中脚をためて、最終コーナーから直線を向いて上り坂を登り切ってから末脚を爆発させた。上りタイムはメンばー中2番目の32、8秒。凄まじい足で逃げたパンサラッサを捕らえにかかったが、クビ差の3着。3歳馬でここまでやれるとは、よーいどんの展開が向いたとは言え末恐ろしい。今年の3歳も実はかなり粒揃いなのかも知れないと思わせる走りであった。

2着は一旦飛ばして、1着のイクイノックス。中団のやや後ろからレースを始め、こちらも脚を残すて展開に。直前向いて坂を上りながら外目からジワジワとその脚を解放していき、平坦ゴールまで300mで全てのパワーを解放させた地鳴りを上げるような走りは、パンサラッサの逃げ切りの夢をあっさりと越えていくものだった。ファンが夢を託す1頭に今日この馬は上り詰めた。親はかのサブちゃんの愛馬キタサンブラックであり、同馬も天皇賞・秋を制していることから父子天皇賞・秋制覇となった。

 

加えて、3歳馬での天皇賞・秋制覇は、去年のエフフォーリアに続いて史上3頭目になる(グレード制導入後)。

今年も3歳馬が古馬を打ち倒すという若駒たちの台頭が目覚ましい。次はジャパンカップ、そして年末の大舞台にその名を刻むことになるか。

そして、2着のパンサラッサ号について深く語らなくてはなるまい。

私は夢を見た。あれサイレンスズカが走ってる??何度も見た天皇賞・秋のサイレンスズカの動画と今日のパンサラッサの走りが重なったのだ、少なくとも前半57、4秒で折り返すまでは。

この前半折り返しタイムが場内で表示されたときのどよめきは、今も耳の奥に残っている。ほとんどの観客はそのド級のタイムに度肝を抜かれていのかも知れない。しかし、数名の歴戦の馬券師と目されるご老人たちが小さくこう呟くのが私ははっきりと聞こえた。

 

「サイレンススズカと同じ折り返しタイムじゃん」

 

私は、何度もその前半折り返しの時間を過去動画で見ていた。だから、そのタイムが東京競馬場の電光掲示板(スクリーン)に映し出されたときは、一気に心の奥底から熱いものが込み上げてくるのを感じた。確かにパンサラッサには1万円かけていたよ、単勝で。だって、パドックで無類の調子良さを醸していたから、これは逃げ切れるんじゃと思った。だけど、熱いものが込み上げてきたのは、20万円が手に入るかもというゲンキンなものではないのは断っておこう。ただ単純に感動したんだ。こんな走るをG1でしかも秋天(天皇賞・秋の略)見られることを。叫んだよ、はっきり言って。最初は叫ばないようにしようとしたし、周りの人たちもそうしようと、声ではなくはくしゅを送っていた。しかし、パンサラッサのそのどんどん逃げていく様と同様に喝采と歓声は次第に大きくなり、最終コーナー回って正面を向いた時には、東京競馬場の地面が揺れるほどの感性がとどろいた。ウアアァァアアッ!!とみんな、無意識にそんな雄叫びを上げていたに違いない、私もそうだった。気づけば、目からは涙を流しながらなんとか粘り残ろうと必死で疾走するパンサラッサに嗚咽を上げて応援していた。周りの人からはかなり笑われたが、それどころではない、ロマンが大逃げという人々をわかりやく魅了するそのロマンの再会が時が動き出した。目の前で停まっていた時計が動き出しのを心の底から感じていたのだ。

 

あまりうまく言語化できず申し訳ないのだが、そう思ったことをそのまま文字にしているのでご容赦願いたい。そして、ゴール30mで私は記憶にはないんだが「スズカー行けぇーーーッッ!!」と大声を発していたらしい。周りの人にはかなりウケていたらしいが、記憶にないのだから恥ずかしさもない。(改めて想像するとなかなかどうして、心がキュッとするような恥ずかしさが身体中を突き走るのだが)

 

目の前でこれほどに最後までもつれ込む名勝負を見れたことは、本当に福音であった。これも日頃の行いのせいか。この幸運の嚆矢は、ここ最近コンビニでお釣りを募金箱に入れているからだと推察される。

 

今年の秋のG1もまだまだこれからです。引き続き注目して素晴らしいレースと競走馬が無事に走りきることを願いながらまた応援していきたいと思います。

 

長い時間お付き合いいただいてありがとうございます。ここまで読んでくてた方ときっと友達になれますね😆東京競馬場の指定席でお会いした時はどうぞお声がけください。もしくは、トキノミノル像の前で休憩しているときに談笑をしましょう。間違ってもパドックで声をかけちゃいけませんよ、あそこは真剣勝負をしている鉄火な場所なのですから😆

 

 

 

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